鍼灸学校選びは慎重に オープンキャンパスに行こう

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鍼灸って国家資格なんだよね?だったらとりあえず合格率とか就職率とかが高くて出来たら学費安くて家から通えれば、どこも一緒でしょ。

って思ってたんです。私の学校選びの基準は【職場から通えるか(夜間)】が第一だったので、そうなっちゃうと選べるほどの選択肢もなく。もちろん私と同じく通学のしやすさを最優先に学校選びをしなければならない方もいらっしゃると思います。その場合はもうそこに通うしかないのですが、そうでない場合は学費や合格率だけに惑わされず、どこで学べば自分の思い描く鍼灸師像の近道になるのか熟考したほうが絶対いいです。

私は入学してから色々な鍼灸学校事情を知って震えました。合格率や就職率の裏に数字のカラクリがあったり、学校によって力を入れている部分が様々で、学校選びを間違えると、思ってたんと違う!!となることもありえます。

まず、数字のカラクリについて

 学校のホームページをみるとよく見かけるのが【合格率100%】【就職率100%】とか、そこまでいかなくても大体90%の数字が目に飛び込んでくることが多いかと思います。

合格率が記載されていない学校もあって、こういう学校は合格率が低いんじゃないのかな…と思ってしまったりするわけです。

でも、私はある日気が付きました。募集要項に書かれている人数に対して、合格者数が少なすぎる学校があることを…。

私が実際に目にした学校のお話です。

その学校の前年度の合格率・就職率は100%でした。授業料も高くなく卒後を見据えた教育に力を入れているという魅力的な学校でした。募集要項に書かれた定員数は40名程度。昨今鍼灸学校は定員割れのところも多いという話なので、それを考えても最低20~30人程度は鍼灸師になっているのかな。というイメージを持っていました。

ところが、ある日厚生労働省が発表する【はり師及びきゅう師国家試験の学校別合格者状況 】という資料を発見。

その学校の合格者数をみると

10人以下!!!!!

なんで!?定員数40人だけど実際の入学20人とか?で、10人辞めるとか?え?そんなことある?学校経営的にも大丈夫?

って軽くパニックになりました。

なぜこういう事が起こるのかと言いますと、学校の中には3年生時の卒業試験の成績が基準に達せず、国家試験に合格できないと判断されると、国家試験そのものを受けさせてもらえないところもあるんです。

逆にどんなに成績が悪くても国家試験はうけさせてくれる学校もあります。

その場合、その学校の【合格率】は低いように見えるのこともあるので、ホームページに掲載されている数字だけを見て、合格率の高い学校低い学校と決めつけてしまうのは非常に危険です。

ちなみに、国家試験に受かってもその学校の卒業試験に受かっていなければ、鍼灸師にはなれない。のですが、

ごくごくまれに【国家試験に受かったのに卒業試験に受からず、鍼灸師になれなかった人】の話も聞きます。嘘のような本当の話です。

その学校の強みは何?

これは特に、東洋医学を学びたい方や卒業後すぐの開業を目指して鍼灸学校の門を叩こうとされている方に注意していただきたい部分です。

どこの学校でも【国家試験を突破させるための勉強】はするのですが、それ以上を求めると各学校の違いが気になってきます。

東洋医学を学びたいと思ったのに、東洋医学を担当している先生が東洋医学が嫌いで、教科書の読み上げのような授業&その内容さえ否定してくる方に教わった。という信じられないような話を聞いたこともあります。(教員養成課程を経て鍼灸学校の先生となった場合、どの科目でも教えることが出来るため、こういう事は普通にありえてしまうのです)

また実技の内容も学校によって様々で、日本に沢山ある流派の基礎を浅く広く学べる学校もあれば、その学校の【推し】の技法を深めに学ぶ学校もあります。

卒後の進路についても、大手グループ院へ就職し、院長やマネージャーといった管理職を多く輩出している学校もあれば、卒後すぐに開業するOBOGが多い学校もあります。このあたりの違いは学校のサポート体制や先生の考え方にも影響するので要確認です。

OB、OGとの交流する機会が用意されているような学校ですと、実際の卒後についてイメージできるお話を聞く機会も持ちやすいので、個人的にはおススメです。知らない先輩と話すって緊張するし面倒くさいなと思ったりすることもあるのですが、生時代に学んでいたほうが良いことに(自分の学校で足りていない部分や強み)を現場に出ている先輩に直接お話しいただけるのは、とてもありがたいことだよなー、と、今になってじわじわ思っております。学生時代のうちに色んな働き方について引きだし増やしておくのおススメです。

変なコンサルに大金使わないためにも、
身近な方に頼れる方を作っておくほうが100倍おススメ。

とはいえ、この辺りは何を求めて鍼灸学校に通うか。に大きく左右されます。

とりあえず肩書だけが欲しい!ということであれば、国家試験にさえ受かれば良いので、ひたすら国家試験対策に力を入れている学校が良いでしょうし、卒後できるかぎり早く開業したいということであれば国家試験の内容+αが学べたり、卒後する開業している先輩が多かったり、開業サポートなどがある学校を選ぶのが良いかと思います。

オープンキャンパスに行こう

というわけで、オープンキャンパスにはできる限り行きましょう。

基本的にオープンキャンパスでは良いことしか言われないんじゃ?と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

設備は良いに越したことはないのですが、それ以上に学生と先生の距離感や、学生同士の雰囲気は学生生活を左右する重要な要素です。また、在学生の話を聞ける機会があれば、学生生活で楽しいことや辛いこと、テストの平均点や国家試験の合格率、勉強について色々質問してみて下さい。もしかしたら学校に対する不満がでてくるかも知れませんが、その不満が自分自身にもあてはまるものなのかは別の話です。

出来る限りフラットな視線で情報を集め、自分にとってベストな選択は何か?が大切になってきます。

そんな都合の良い学校ない!とか学校選びに失敗したかも!とか思っても大丈夫

学校選びの大切さをここまで書いてきたのですが、もし学校選びに失敗したなーと思ってもそれを挽回する方法も沢山あります。

インターネットを開けば、国家試験対策・臨床問わず、勉強の補助になる動画を沢山見つけることもできますし、SNSを始めると全国の鍼灸師、鍼灸学生の方々と情報交換することができます。

正直、めちゃくちゃ役に立ちます。

自分自身の足りないところに直面することもあるので心をえぐられたり、焦ったりすることもありますし、間違った情報が流れていることもあるので、付き合い方に注意は必要ですが、それ以上に先輩鍼灸師の方々にはいろいろなことを(今も)教えていただきましたし、同じく学生の皆さんの投稿に励まされたりすることも多くありました。

万が一、学校が嫌になってしまっても、鍼灸師を諦めたいわけじゃない。でも学校のせいでモチベーション下がってるような時にはネットの力を借りるのもひとつのテです。

あなたにぴったりの学校で素敵な学生生活を送れますように💞

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