鍼灸師の国家試験って難しい?勉強大変?

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2024年現在、鍼灸師の国家試験の合格率は大体70%台を推移しています。直近の第32回合格率は、はり師69.3%きゅう師70.2%でした。(一般的に鍼灸師とまとめて呼ばれることが多いのですが、はり師、きゅう師とそれぞれ独立した資格のため、片方だけ落ちるということも稀にあります。せつない。)

学校3年間通って勉強したうえでの70%を高いとみるか低いとみるか、意見が分かれるところではあるかと思いますが、とりあえず学校の勉強をある程度余裕をもってクリアできていれば大丈夫。と思える数字かと思います。

しかも鍼灸学校、近年の定員割れということもありますが、入学するのが難しいという話はほぼ聞いたことがありません。

ということは、勉強に自信のない人でも結構余裕で鍼灸師になれるのでは?

と思ったそこの社会人の貴方!!ちょっとお待ちくださいませ! そのノリは場合によっては危険です。

鍼灸学校の多くは3年制(大学だと4年)ですが、朝から夜まで授業があるというわけではなく大体2限(90分×2)程度なので勉強量としては決して、まったく多くないように感じます。

正直、高校卒業してすぐの現役学生さんであれば、勉強してバイトして、遊ぶ時間だって確保できると思います。

でも、社会人となるとまた話は別です。特に仕事を辞めずに夜間部に通おうと思っている方は、勉強時間の確保方法についてよく考えてから願書を出すことをお勧めします。(あ、でも体力や学力に自信のある方は別です)

私はちょーーーーーと甘く見て、
入学後かなり追い詰められました。。。

というのも

鍼灸師の勉強内容、思ったより中身が濃かったんですよね。

私は合格率70%&夜間部もある=そんなに勉強大変なわけがない。と勝手に思い込んで鍼灸学校夜間部に入学しました。

学校と職場が近かったので、フルタイムで働いて学校通って、勉強は土日あれば十分でしょ。って思ってたんです。

そして、入学して2週間目くらいに気が付いたんです。あれ?なんか覚えること多くない?って。

東洋医学、経絡経穴、解剖学、生理学、病理学、病理、臨床医学…などなどなど。覚えることが盛りだくさんです

宿題もあって、土日にまとめてやるつもりだったのに、原則翌日提出と言われ軽く青ざめました。正直土日になっても勉強する気力も体力がない。無理。ってなる日も多かったです。

ツボ覚えればなれる!みたいな噂も聞いていたんですが、ツボ覚えるという言葉の意味はツボの位置を覚えるということにとどまらず、そのツボがどの筋肉の上にあるとか、そこはどんな神経に支配されているとか、そんなことまで覚えなきゃいけないなんて聞いてないよ!?という気持ちになること数十回。

東洋医学はほぼ初めましてで当然だけど、解剖や生理学といった西洋医学の勉強も、高校生物以来。高校生物とかもう遥かかなたの記憶過ぎて、メンデルの法則くらいしか覚えてないわ(そしてメンデルの法則、鍼灸ではほぼ出てこなかった)レベルの私にとってはなかなかの難敵でした。というか覚えることが多いんですよ。

私の学校は社会人が多く、看護師の資格や他の医療系資格をお持ちの方も通われていたのですがそういった方々ですらテスト前になると「時間がない!ヤバい!」となってました。なんでかなーと思って聞いてみたところ、そういう方々も過去に国家試験を受けたのは何年も前のこと。普段仕事で使う知識は当然忘れないし、臨床力はアップしても、広くて浅く、ただしどこまでも続くように思える基本的な知識は忘れている!!ということだそうです。たまに教科書の内容と臨床との違いに混乱されている姿も見かけたので、医療系国家資格持ってないからクラスで落ちこぼれる!ということもないです。

ただ医療系国家資格持ちでも余裕とはいかない授業内容であることは覚悟しておいたほうが良いかと思います。(とはいえ学校によっては本当に余裕なところもあるそうです。国家試験なみの試験を出す学校と、国家試験に確実に受からせるため通常の試験を国家試験以上の難易度で出す学校とがあるようで、学校の想定している定期テストの平均点が80点台という学校もあれば、60点台という学校もあるっぽい。どちらを選ぶかはお好みですが、個人的には3年生になったからって勉強時間増やせない。という方は普段の勉強が厳しいほうが”勉強貯金”で国家試験突破しやすくなるかと思います)

というわけで鍼灸国家試験の難易度は高くない。学校の勉強をしっかりしておけば基本的には大丈夫。文系でも主婦でも60代でも着実に勉強していけば受かる内容です。ただし勉強量が少ないわけではないので、暗記する時間の確保は必要。という感じです。特に勉強慣れ、試験慣れをしていない方は思っているよりも勉強時間が必要かと思います。

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